1971年に、映画『御用金』のヒットを得て作られた、フジテレビ、東京映画の作品、主演は仲代達矢で、安藤昇、丹波哲郎、江波杏子らによるヤクザ映画の大作である。
東京映画だが、仲代の兄弟分で最後は対立する親分が夏八木勲、先代の親分の娘で、子分の黒沢年男とできているが、対立する組の息子の嫁に行かされるのが栗原小巻、安藤の女房が川口敦子と俳優座の役者たちで、ほとんど俳優座映画ともいえる。
舞台は、青森で津軽じょんがら節と踊りが全面的に出てくる。
冒頭に、松田春翠の活弁による映画館でのやくざの出入りがあり、それが大正天皇の崩御、昭和天皇の即位の大赦で、受刑者が次々と出所してくるのが面白く、やくざ者の出所祝いが盛大に行われる。
この辺までは面白く、岡崎宏三のカメラ、小島基司の美術、そして佐藤勝の音楽も良いが、どこか面白くない。
要はテンポがなく、ドラマの流れが悪いのである。
岡崎宏三は、監督の五社英雄の演出をテレビ的で、ドラマがだれてくるとすぐにアクションを入れるのがそうで、詰まらないとチャンネルを廻されてしまうテレビ的だが、演出をよくわかっている職人的な監督だと言っている。
昭和初期で、関東大震災、さらに満州鉄道の建設で大量の木材が必要になり、津軽の木材の切り出し、運送の利権をめぐってのやくざの対立だが、人間関係がよくわからないこともあり、メリハリに欠ける仕上がりになっているのは誠に残念である。
栗原小巻が、やくざの親分の娘には見えないのが最大の問題だと思える。
日本映画専門チャンネル
コメント
Unknown
ご無沙汰です。一つ伺いたいことがあるんですが、昨年だったかこちらで拝見したブログで、北陸の田舎町で開かれたワールドミュージックの記事があったと思うのですが、あれは何処の町で何時頃開かれる何というフェスでしょうか?
少々興味を魅かれましたので。
「スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド」です
富山県南砺市で行われているワールドミュージックのフェステイバルです。JR西日本の城端線で新高岡駅から行き、福野下車です。
1991年から25年も続いているイベントで、たった5年で終わってしまった横浜の「ウォーマッド横浜」などは、とても敵わない大変に素晴らしいもので、この違い等について、なんとかまとめようと思っているところです。
8月の終わり頃に行われており、小さな町なので、行く場合は早めに宿泊先を確保した方が良いと思います。