先日、あるところで女性と話をしていて、
「昔は早稲田の劇団自由舞台には共産党の細胞があって・・・」というと、「細胞って何ですか?」と聞かれた。
細胞も今や死語なのだ。
細胞と言って別に生物学の概念ではない。日本共産党の組織の最低の基礎単位のことで、3人以上いれば細胞を作るとなっていたそうだ。
言うまでもなく、ロシア共産党からの輸入品で、戦前から日本共産党では使われていて、早稲田大学文学部細胞というように言ったのである。まことに、一人一人の人間を非人間的に扱っても党組織のためには当然としていたスターリン主義を象徴するものだろう。
私が大学時代に関係したブンド系の学生組織でも使われていて、集会に出ていていったん終わると、
「これから細胞をやるので、関係のないのは出てくれ・・・」と言われたものである。
一体何をやってのか分からないが、多分、人事と金の問題を議論したのだと思う。
方針や行動等は、私のような普通の人間も入れて議論していたのだからである。