福田内閣の不人気はなぜ

今朝の朝日新聞等によれば、福田内閣の人気が極めて低く、20%台になっているようだ。
個人的に私は、福田康夫氏は嫌いではないが、どうしてこのように支持率が低いのか。
暫定税率、後期高齢者医療制度等の問題もあるが、実は問題は別のところにあるように思う。

言うまでもなく、福田内閣は、安倍内閣の突然の崩壊で出現した。
そのため、もともと福田氏は、やりたくて首相になったわけではない。
多分、安倍内閣が出来た時点で、「自分にはもう芽はない」と思っていただろう。
それが、突然首相になった。
また、性格の問題もあるが、ともかく一生懸命にやっている、と言う感じが全くしないことが不人気の根源だと思う。
小泉純一郎元首相と比較すると良く分かる。

ワン・フレーズだ、問題の単純化だ、等々いろいろと言われたが、小泉元首相は、常に敵を作り、そこと真剣に戦っているように見せていた。
その真剣さがドラマチックで、国民の心に訴えたのだろう。それは、福田氏にはほとんどない。
道路特定財源の一般財源化などは、本来道路族と大激突になるはずだが、福田氏はそうした「衝突」を一向に演出しない。
せっかく相手を挑発できる問題を提起しながら、そこがドラマになって行かない。

その意味で、日本人は「一生懸命主義」が本当に大好きなのだ。
劇場型政治での、「不人気スタイル」の典型の一つだろう。

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