日本航空が経営不振が大問題になっている。
年金問題も大変だが、なぜ駄目になったか、原因を考えて見たい。
結論から言えば、「日本と日本人の国際化が進んだ結果」である。
20年以上前、横浜市港湾局で、横浜港の海外へのポートセールスを担当していた。
横浜の港湾関係者を率いて海外の港湾都市に行くのだが、入札の際旅行代理店に出す条件の一つが、「日本航空を使うこと」だった。
別に我々は海外の航空会社でも良いのだが、参加者の中には「日本の航空会社じゃないと嫌だ、日本語の通じる乗務員がいないと不安」という方もいるので、仕方ないのだ。
そうやって多分、必然的に団体旅行では日本航空が使われてきたのだろう。
だが、いまどきどこの海外の飛行機会社でも、必ず日本語のできる乗務員がいる。
また、個人ではHISを初め格安券で行くなら、飛行機はどこだって良い、と言うのが当然である。
そうなれば、日本航空を使う必要もなく、当然市場占有率は落ちたのだと思う。
日本航空は、そうした日本にある格差、隔壁を武器にしていたわけで、それがなくなったときに、どうやって営業できるのか、自分たちで考えるしかない。