それは、go between と言う。
日本語で言えば、仲介者、もっと平たく言えば、仲人となる。
そして、この go between を題名にしたイギリス映画がある。
1971年のジョセフ・ロージー監督の映画『恋』である。
シナリオは、他にもロージー作品の脚本がある、劇作家ハロルド・ピンターである。
ここでは、主人公の少年が、手紙を運ぶことによって、身分違いの恋を取り持つ役を演じる。
恋人は、当時が一番美しかったジュリー・クリスティーとアラン・ベイツ。
いつものジョセフ・ロージーの映画らしく、ひどく苦い味を持つ渋い作品だった。
日本では、ほとんど問題にされなかったが、カンヌ映画祭では、パルムドールを受賞している。
ジョゼフ・ロージーと言うのは、日本では全く評価されていないが、アメリカの赤狩りにあった作家の中では、一番自己の信念を貫き通した監督だったと私は思う。
この人は、意外にもユーモアもあり、漫画を映画化した『唇からナイフ』は、大変な韜晦を見せた作品だった。
因みに昨年6月になくなられた、元日活の監督長谷部安春が、一番好きな映画が『唇からナイフ』だったそうである。
今回の、鳩山由紀夫の go between は、最後どのような結末をもたらすのだろうか。