1971年、日活を出た石原裕次郎が、東宝と提携して作った時代劇アクション映画、原作はさいとうたかお、脚本は池上金男、監督舛田利雄である。
一口に言って、実に愚かしい作品で、「舛田利雄ともあろうものが、こんなひどいものを作っていたの」と思う。
話は、幕末に向かう頃、傾く幕府は、各藩の過失を追及し取り潰し等をするため、隠密活動を活発化させていた。
それに対抗するため、各藩は、「影狩り」と呼ばれる、隠密潰しの殺し屋を雇う。
その影狩りが、石原裕次郎を頭領に、内田良平、成田三樹男である。
色々あるが、見せ場はアクション・シーンで、首を切られた隠密の連中の頭が、ラクビーボールのようにごろっと転がる、と言ったアクションである。
まさに劇画的だが、どこが面白いのか、喜劇になるだけだが、いくら何でもこういうバカバカしい表現は、他には影響しなかったようだ。
最後は、各藩や幕府にも敵対され、追われ敵対する石原裕次郎、内田良平、成田三樹男の孤独な3人の男たちは、共に日活、大映と言う活動の場を失ったスタッフ、キャストの心情だったのかもしれない。
多分、それは監督の舛田らも同じ思いだっただろう。
だが、意外にもヒットしたようで、続編も作られている。
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