先週なくなられた、中村とうようさんが武蔵野美術大学に寄贈された膨大なレコード、楽器、本等の、その一部が展示されているので、見に行く。8月は夏休みが長いので、お気をつけを。
まず、JRの国分寺までだが、横浜からは非常に遠い。
さらに西武バスで、住宅地を抜けると、津田塾大、創価学園、白梅大、朝鮮大を過ぎ、最後が武蔵野美術大。
新しくできた図書館・展示館の入り口のギャラリーで「中村とうようコレクション展」は行われている。
恐らく全コレクションの100分の一以下くらいだと思うが、貴重なレコードと楽器が展示されている。
中では、入り口の「ピクチャー・レコード」が面白い。
ピクチャー・レコードとは、LPレコード時代に、盤面にアーチストの顔写真等を印刷したもので、昔は結構あったものだ。
にやけた変な男のレコードがあり、誰かと思って近ずくと、なんと若き勝新太郎。
完全に、『座頭市』以前の、長谷川一夫ばりの二枚目時代のもの。
その他、アジア、アフリカ、アラブの楽器も珍しいものばかりだが、すごいのは非常に手入れがよく、きれいなこと。
鹿賀
図録を買うと、この事業は、武蔵野美術大教授の柏木博さんの全面的なご理解とお力でできたとのことが分かる。
また柏木さんが、ブルースがお好きなことも書かれていた。
やはりそうなのだ。そういう方がいないと、こういう事業は絶対にできない。
横浜市には、そうした幹部はいなかった。
国分寺を出て、西武新宿線を経由して渋谷に出る。
原田尊志さんのエル・スールに行く。
5月に原田さんは、「とうようコレクション」の荷造り、発送をお手伝いされたのである。
自殺の真相もお聞きするが、『ミュージック・マガジン』の来月号に、湯川れい子さんの追悼文と共に、書く予定とのことで秘密。
品川の天王洲アイルに行き、銀河劇場で鹿賀丈史、成宮寛貴主演の『太陽に灼かれて』を見る。
1930年代のスターリンの「大粛清」を背景に、鹿賀と成宮クンのカッコ良さ比べで、劇はとてもよくできているが、演出の栗山民也の常で、どこか感動するまでには行かない。
第一、粛清と言っても、日本ではせいぜい当事者の左遷程度だが、ソ連では本当に一族全員殺してしまうことすらあったのだから比較にならない。