音楽評論家北中正和さんのサイト(wabisabi)にバールベック音楽祭(レバノン)に、歌手ファイルーツが8年ぶりに登場することが出ていた。
ファイルーツを私が最初に知ったのは、アメリカのリリコードから出ていた『Days of Fakurue Eden』というレバノンの建国神話オペラのようなレコードで、多分30年くらい前に銀座山野楽器2階の民族音楽売場で買った。
ジャケット写真に、ショールを巻き神秘的な表情で中空を見上げているのがファイルーツであった。
彼女は、アラブ最大の歌手で、いつもフラフラと震えるような独特のビブラートの歌声は、一度聞いたら絶対に忘れられない、病み付きになる。
まさにそのレコードは、バールベック音楽祭でのものらしく、遺跡をバックに大コーラス団を従えての実況録音版だった。
彼女も、レバノン内戦、夫のラバハーニの死など、様々なことがあり、最近は余りCDを出していないようだ。それでも20枚以上はあるはずだが。
実は、是非日本にも呼ぼうということで、私も関係したウォーマッド横浜でも、いつも招聘を提案したのだが、随行が大楽団ということで、おじゃんだった。
いつかは日本でも彼女の震える歌声を聞いてみたい。