溝口健二が原作を考えたが、死去で吉村公三郎が監督した作品。
近江から極貧で大阪に逃げてきた農民中村雁治郎一家の話。
米蔵に落ちている米を拾って売ることから大富豪になるが、大金持ちになっても貧乏が忘れられず、ケチ・ケチで生きる。
その吝嗇ぶりがすごく、笑うしかない。
この貧困は、溝口の若い時の生活そのものだったと思う。
溝口の他、成瀬巳喜男、新派俳優の花柳章太郎らも、生家が没落し、大変な貧乏を経験したらしいが、それが劇や芸の根本になっていると思う。
音楽が伊福部昭だが、邦楽を使った滑稽な曲が意外にも面白い。
配役表を見ると、清水紘冶の名がある。
彼は、京都生まれで、大映等の映画に子役で出ている。
衛星放送
コメント
清水紘冶はどこに出ていたの
見ましたが、清水紘冶さんが出ていたなど、気が付きませんでした。
一体どこに出ていたのでしょうか。
丁稚です
配役表を見ると、丁稚になっています。
この映画の他、確か『義仲をめぐる三人の女』か、『朱雀門』か、大映の時代劇に出ていたと思います。
彼は、京都で子役だったのです。
歌手のシリア・ポールも松竹京都の子役で、高田浩吉の映画に出たことがあるそうです。
子役から芸能人になった人は意外に多いようです。
「残菊物語」「大阪物語」
●残菊物語 ★★★★
【NHKBS】没後50年 溝口健二特集
明治初期の歌舞伎界を舞台に、名門尾上家の養子・菊之助(花柳章太郎)とその芸の精進を助ける女中・お徳(森赫子)の悲恋。これでもか!というほど長回しのシーンが徹底して使われていて圧巻!
●大阪 …
またまたTBさせて下さい
近江商人の凄さが面白いのと、雷蔵や勝新など豪華な共演者で大好きな作品です。
<清水紘冶
ええ?子役で登場しているんですか?全然気がつかなかったです。というか…子供の頃の顔ってどんな感じなんだろう…(汗)。この作品、目をさらにして再見したいと思います。