昨夜は、小島豊美さんの「まったりトーク」に行く。プロレス誌編集長の清水勉氏で、プロレスではなく、お城の話。
全国には3万もの城があるそうで、じっくりと聞く予定だったが、京浜急行が少し遅れ、さらに神保町駅が工事中で、出口が分からず会場への道が分からなくなってしまい、30分以上も遅れてしまった。
もともと神保町駅はひどいが、さらに工事中で滅茶苦茶だった。
お話は、山城から平城に移ったあたりだったが、普通に目にする天主ではなく、それぞれの城のパーツのお話が大変に面白かった。
堀にもいろいろあり、川を利用したものから海を取り込んだもの、そして地面を掘って作ったものになる。
さらに、城の急坂に沿って縦に作った「縦堀」や、北条氏が作った道の「畝」があり、これも堀で、登ってくる武者を落とすためのものだった。
また、当時の城は石垣で白く光っていて、誰か変な者が登ってきたらすぐに目に付くようになっていた。石垣も緻密なもので、これには特別な石工の集団があり、全国の城の造作にあたったそうだ。欧米のフリーメーソンも、元は石工の集団だったと澁澤龍彦の本に書いてあった記憶がある。
戦国時代の大将は、土木工学、都市計画、財務等ができる大技術者だったわけで、あのひどい渋谷駅を設計した安藤忠雄など問題ではない。
土木工学を英語ではシビルエンジニアリングというが、シビルの前にはミリタリーエンジニアリングがあり、城、堀、港湾、道路、鉄道を作ったわけで、それが民間転用されていったのだろうと思う。
清水さんはまだ行っていなくて、ぜひ行きたいのが韓国釜山付近の城跡で、加藤清正が朝鮮に行ったときに築城した城が30もあるとのこと。こうした試行錯誤の上に、名城といわれる熊本城があったことになる。
やはり、「ローマは一日にしてならず」である。
神保町2丁目 きっさこ