渡辺美佐を演じた最初の女優

NHKBSが石原裕次郎映画を放映しているが、昨日は『嵐を呼ぶ男』だった。
言うまでもなく、石原裕次郎のドラマーが女性マネージャー北原三枝によって育てられ、最後ドラム合戦のとき指をつぶされ、
「おいらはドラマー 」と歌い大スターになる話。
脇役も非常に良く、裕次郎の敵役で先輩ドラマーがジャズ・シンガーの笈田敏夫、北原三枝の兄でサックス奏者が岡田真澄、ジャズ評論家で悪役が金子信夫、裕次郎を慕う同じアパートの娘が芦川いづみ、その父が山田禅二と皆上手い。
裕次郎の弟の青山恭二が唯一の下手。
裕次郎と青山の母で、真面目な青山を溺愛し、裕次郎を嫌うのは、小夜福子。

この北原三枝が演じるジャズ・バンドの女性マネージャーは、ナベ・プロの渡辺美佐なのである。
この後、篠田正浩監督の『恋の片道切符』では、鳳八千代が、さらに近年のテレビでは常盤貴子が、先日のル・テアトルでのミュージカルでは戸田恵子が演じているが、北原三枝が最初なのだ。

やはり、芸能産業をきちんと社会的に認知させた意味で、渡辺美佐と晋夫婦は昭和史に残る存在だろう。

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