『座頭市の世界』


勝新太郎の座頭市の魅力を田中徳三、井上昭、森田富士郎ら旧大映京都のスタッフの証言で描くもの。
勝の弟子であったと言う、二人の役者勝村淳と橋本力の証言もきわめて興味深い。
その橋本氏は大魔神役者で、ブルース・リーの『ドラゴン怒りの鉄拳』に、勝へのドラゴン映画への出演を前提に出演したらしい。
これは、言うまでもなくジミー・ウォング出演の座頭市『破れ唐人剣』との関係から生まれたものだである。
この辺も、勝の目の付け所はすごい。
最後は、テレビでの自由奔放な制作方法が語られる。
彼の演出は、ゴダール風の即興演出と言われるが、実は歌舞伎の六代目菊五郎のリアリズムなのである。

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