臼井正明と七尾玲子

帰りタクシーに乗っていると、NHkの放送80周年で『君の名は』(ラジオ)の臼井正明と七尾玲子夫妻が出たらしい。調べると臼井は77歳、七尾は80である。一部再演したらしい。臼井はとてもいい声だった。ラジオ関東にも長崎たかしというアナウンサーがいたが、彼も実にいい声だった。最近は皆軽薄な声ばかりだ。60年代のDJの流行以後、ラジオのしゃべり方も軽くて良いとされるようになったと思う。
私は、小学生の頃かなり病弱で、よく学校を休んだ。そのとき聞いていたのが、NHK第二の学校放送だった。太宰久雄などは、ここの常連だった。後に、タコ社長になったときには驚いたものである。

ラジオには随分とお世話になった。
福田善之が書いた『都会の中の二つの顔』は、ラジオ・ドラマの傑作だったが、ここに出ていたのは、女優の宮本信子だったのである。演出は後にテレビで独自のドラマを作る佐々木昭一郎であったことも、大分あとで知ったことである。
TBS,当時はラジオ東京だが、では『銭型平次』をやっていて平次は滝沢修で、八五郎は渡辺篤史だったが、これもなかなか面白いものだった。
NHKラジオは、随分とレベルが高かったように思う。テレビも初期は高尚なものだったが、今問題のフジテレビが出てきてから、完全な娯楽路線になったと思う。
勿論、娯楽でいいが、多少とも「公共性の志」と言ったものが欲しいと思う。

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コメント

  1. ys より:

    心痛みます
    七尾玲子さんの訃報に接し、大変残念です。