横浜市を定義するのに、いろいろな言い方があるだろうが、その一つに社宅が多い、多かったがあると思う。
磯子区、金沢区、旭区、瀬谷区など、企業の社宅は非常に多い。
その多くは、横浜の埋立地の工場群の企業の職員の社宅である。
それに気づいたのは、磯子区の福祉課長をやっている時だった。
当時の児童手当の受給者に民間企業の者が多いのに驚いたのだ。
そのころ、市役所だと係長くらいになると、所得制限以上になって児童手当の受給者に該当しなかった。
ところが、民間企業では受給者が多くいて、給与があまり高くないのに驚いた。
その分、企業は従業員に低廉な価格で社宅を提供していたのだ。
だが、これは今では、もう古い経営となっているようだ。
横浜で、新たに作られるマンションの多くが、かつては社宅だった土地なのである。
企業にとっても、社宅を管理するよりも、住居手当を支給した方が簡単と言うことだろうと思う。
時代は変わって行くものである。