横浜のみなとみらいの、パシフィコ横浜の中心に巨大な広場のプラザがある。
会議センター、ホテル、国立大ホール、展示ホールに囲われた石作りのプラザである。
実は、ここは当初の設計では、各施設を2階部分でつなぐデッキになっていた。
東京の新宿の西口のように、2階部分が平面でつながれていて、1階に対し大きな蓋がされているようになっていた。
これが、役員会議に掛けられたとき、社長の高木文雄氏が、
「まるで新宿西口だね、この蓋の下は暗くて嫌だね」と言った。
そこで、至急に設計を変更し、2階のデッキ部分を縮小し、1階に広場を作ることになった。
日建設計は、それをアメリカの建築家に設計依頼した。
時間がなかったので、ハワイ在住の女性建築家は、来日せず、予条件だけで、プラザを設計した。
彼女は、日本は、香港、バンコクのような東南アジア諸国と同じだと思っていたようだ。
そこで、パシフィコ横浜のプラザは、ギリシャのような石作りの構造物にしてしまったのである。
だから、夏の灼熱の太陽の下では良いが、冬は樹木が一切ないので、ひどく寒々しいものになり、雪が降ったりすると最悪の情景になってしまう。
だが、この夏の、9月中旬になっても、まだ30度以上の暑さを考えると、彼女の「日本は亜熱帯だ」という考えは正しかったのかもしれない。
ともかく早く涼しくなって欲しいものである。