WBCの苦戦は、緊張のためだろうか

今、WBCが話題で、土曜日のブラジル戦の辛勝、日曜日の中国戦の苦戦の原因は、国際試合で、一発勝負の怖さ故の緊張からだと言われている。

だが、そうだろうか。やはり、選手の人選に問題があったためではないだろうか。

昔、巨人等で打者として活躍し、阪急、阪神でコーチを、大洋では監督もやった青田昇が、

「プロ野球選手が監督になると現役時代と逆のチーム作りをする」と言ったことがある。

野球選手が現役を引退して監督になると、自分の現役時代とは逆のチーム作りをするものだというのである。

現役時代は打撃のみで守備に全くの関心のなかった川上哲治は、王・長嶋がいたので打撃のチームのように思えたが、

本当は巨人を守備堅固なチームにしてV9を達成した。

逆に現役時代は打撃はほとんどダメだった西本幸雄は、阪急、近鉄を打撃専門の豪快なチームにしたというのである。

そう言われれば、その通りで、野村克也にしても、現役時代は三冠王等の打撃の捕手で、必ずしもリードや作戦がすごいとは今ほど言われていなかった。

その彼がやったのが、ID野球、守備の野球のヤクルトの優勝である。

今回のWBCの監督山本浩二は言うまでもなく打撃の人だったので、今回のチームも守備重視になっているようだ。

また、山本浩二は、走攻守の3つが揃った選手だったので、野手にも比較的三拍子揃った選手を選んでいるように思える。

だから、ホームランバッターは阿部のみで、彼が怪我で出られなくなると途端に得点力が落ちてしまい、ブラジル戦のような大苦戦になる。

だが、多少の問題はあるとしても西武の中村剛史や巨人の村田修一らを入れておけばピンチ・ヒッターでも相手への重圧は違うと思うのである。

第一に、中村は意外にも体は柔らかく守備もそれほどひどくはないのだから。

ここにも減点主義というか、失敗をできるだけ避けようという姑息さが現れていると思う。

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コメント

  1. uhgoand より:

    スプリングトレーニングゲーム
    世界選手権でも五輪でもないWBCにこぞつて熱狂するのは理解できない
    MLBの公式ウエブサイでもスプリングトレーニングゲームの1試合扱いでしかない
    いまの選手をみていると高校野球の試合を見ているやうな感じで
    言われたことを素直にそのままやつたりやたらとガッツポーズをしたり格調がまるでない
    勝敗は時の運もつと自己のスタイルを強情に出してもらいたいと思ふ

  2. uhgoand より:

    Spring training (追記)
    プレイヤーの本分はレギュラーシーズンを万全の体制で最高のプレーを見せ
    覇権を争い優勝することでありそれが最大のファンサービスである
    シーズンに向けて心身ともに準備段階のスプリングトレーニング期間に
    真剣勝負ができるわけがなく本末転倒である また故障や怪我の因ともなる
    怪我や故障したとき誰が責任を持つのか補償や契約はどうなっているのか
    選手個人にあるのか所属球団かあるいはNPBなのか?
    実際前回WBCのあと青木やイチローなどシーズン冒頭から体調を崩し
    万全なシーズンを送れなかった事実がある

    もともとWBCはMLBの世界戦略営業政策から発したものでサッカーのやうな
    ワールドカップでも世界選手権でも五輪でもない
    そのためシーズン影響しないスプリングトレーニング時期に設定されている
    日本などはWシリーズ後等を提案したやうだが蹴られている
    それはMLB選手の契約期間外であリ当然と云える
    また一流の大リーガーは(契約怪我故障補償問題等あり)ほとんど出場しない

    このやうな環境情況の中で日本のマスコミ(ファンも含めて)が優勝だの
    3連覇だのと熱狂するのは非常に奇異に見える
    何かほかの目的魂胆(営業商売利益)があって騒ぎ立てているとしか思えない

  3. さすらい日乗 より:

    その通りですね
    その通りで、オリンピック評価委員の視察と並びバカバカしい騒ぎ方ですね。

    ただし、ブラジルはともかく、中国にも日本の高校、プロ二軍、社会人野球にいた選手が多数いたことは驚きで、ヤクルトのバレンティンがアンチル諸島の出身というのも初めて知りました。