女性脚本家の森治美氏が亡くなられたそうだ。68歳。
ある新聞には肺がんと出ていた。彼女は煙草を吸っていたはずで、やはりタバコは良くない。
彼女は、元は高木治美という女優で、1970年代末に私が書いた20分ほどの短い劇に主演してくれたのである。
演出は、佐藤優さんだった。彼は今はグラフィックデザイナーとして活躍されていて、新国立劇場の演劇のパンフレットの製作は、彼がずっとやっている。
今はない茗荷谷の小劇場で上演したとき、ある日非常に背の高い大きな男が来た。
トレンチコート姿の男は、寺山修司で、大変に驚いたが、治美さんと交友があり、彼女が連絡したためだった。
1980年代のある日、女房の実家に行き、『クロワッサン』を見ていると、治美さんが写真で特集されていて非常に驚いた。
その頃は、森治美の名でシナリオライターとして活躍されていた。
2年前に、私の書いたその劇に主演してくれた山本亮も亡くなった。
昔横浜でやった、ウォーマッド横浜の関係者の中村とうようさんも、田村光男も亡くなった。
この年になると、知っていた人が亡くなることが多いが、自分もそういう年になったのだなと思う。
治美さんのご冥福をお祈りする。