昨日も見て、改めて思ったが日活ロマンポルノの功績の一つとして、沢山の女優を輩出したことがあると思う。
『桃尻娘』の竹田かほりはモデル、亜湖は寺山修司のところと、アングラ劇や新劇出身も多かった。
おそらく、ロマンポルノが輩出した女優の数は日本のどの映画会社が出した女優よりも多かっただろう。風間杜夫も、初期のロマンポルノ出身であり、監督に至っては、根岸吉太郎をはじめ1970年代以降は、唯一の大手映画会社の監督養成所だった。
作品の中で、裸になることだけを条件で女優になることができたのは、大変良いことだった。
さらに、ポルノ映画の功績として、美人女優の嘘芝居を追放したことがある。
ポルノでは、日常的芝居で裸で演技(肉体的な意味ではなく、精神的に)しなくてはならず、女優の美人ぶりっ子芝居は通用しなくなった。
日活ロマンポルノの全盛と、松田聖子のぶりっ子唱法の出現が同時期なのは、故なしではない。
映画界で、ぶりっ子芝居がなくなった分、歌謡曲界でぶりっ子唱法の全盛となったのだと私は思う。