『毛抜』 歌舞伎鑑賞教室

横浜稲門会の伝統文化の会で、国立劇場公演、歌舞伎鑑賞教室に行く。

横浜のあざみ野駅から半蔵門線で行き、半蔵門駅で降りると女子高生が大挙して降りる。

「こんなところに女子高があったか」と思うと、皆鑑賞教室に行く連中で、もちろん男子校の高校生も多数いる。協力には東京都高校演劇研究会も入っていて、高校生に歌舞伎を見せようという試みで、非常に良いことだと思う。もちろん、彼らの多くは爆睡していて、どれだけ頭に残ったのかは疑問だが。

そういう私も、劇の前半のところの問答はつまらないので、眠ってしまった。大劇場の1階はほとんどが高校生、われわれ高齢者は3階席。

話は、大名のお姫様が髪の毛が立っという奇病に罹って婚姻できないのは、悪い家臣らの企みだったというもの。もう一つ、「家宝の短冊」を紛失した件があるが、これはほとんどどうでもよい筋で、つまらなくて寝てしまったのだ。

ここでは、悪人の手下が天井にいて磁石を使って総毛立たせていて、槍で突いて落とし、殺してインチキの化けの皮を剥がし、めでたしめでたしになっている。だが、この奇病は、一種の異性恐怖症のことではないかと思えてきた。

世の中には、男と触れ合うと恐怖に襲われ、蕁麻疹になってしまい、セックスができないという女性がいるものである。

これは、いわゆるセックス恐怖症だが、江戸時代にもそうした女性はいたはずで、それがこの荒唐無稽な劇のヒントではないかと思えてきた。

歌舞伎十八番なので、本来は団十郎家のものだが、ここでは中村錦之助、片岡孝太郎、坂東彦三郎、中村隼人らによって演じられた。孝太郎以外の中村錦之助らは、萬屋錦之助(東映の大スターだった中村錦之助)の兄弟の子と孫たちであり、その風貌は大変に良く似ている。

加藤泰の『沓掛時次郎』や山下耕作の『関の弥太っぺ』などでの錦之助は本当に良かったなあと思った。

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