時津風部屋の新人力士死亡で問題になっている「かわいがり」だが、このいじめは、間違いなく大日本帝国陸軍内務班の「新兵いじめ」から来たものだろう。
戦前、日本の軍隊では新兵が入隊すると必ず古参兵による「いじめ」があった。
東宝の役者南道郎などは、この悪古参兵役で有名だった。
映画的に言えば、山本薩夫の『真空地帯』から、アチャコ・伴淳の『二等兵物語』や野村芳太郎監督の『拝啓天皇陛下様』あたりまで無数にあったが、最近は少なくおそらく1963年の佐藤純也のデビュー作『陸軍残虐物語』が最後だろう。
未だにこうした非人間性が、相撲部屋をはじめ日本のクラブや運動部に残っているとは、本当に信じがたい。