菅義偉首相が、日本学術会議委員の推薦について、「総合的、俯瞰的観点から」と言ったそうだ。
前に、安部内閣の外交方針にも、「地球儀を俯瞰する外交」というのがあった。
安部内閣の陰の首相は菅官房長官だと言われており、この地球儀を俯瞰する外交というのも、菅義偉首相が始めたものなのかもしれない。
この「地球儀を俯瞰する外交」って、人工衛星に乗らないと無理と思ったが、それほどに菅氏は、俯瞰が好きなのだろうか。
俯瞰と言って、普通思うのは、映画やビデオ映像での俯瞰撮影だろう。
俯瞰で撮影するためには、イントレやクレーンにカメラとカメラマンを載せる必要がある。
宮川一夫は、溝口健二の映画『新・平家物語』の祇園祭の撮影のときは、クレーンで撮影した。
しかも、それもあるクレーンから別のクレーンに乗り移るという方法もやったとのことである。
ゴダールは、「こんなことはあり得ないとして」フィルムを点検したそうだ。
今上映されている映画『新・平家物語』では、途中でカットが入っているので、よくわからないが確かにすごい俯瞰撮影である。
私は、この作品のように、一般的に言って「俯瞰撮影が好き」だが、菅義偉首相は、どのような観点から「俯瞰好き」になったのだろうか。