『デモクラシー』

ル・テアトル銀座で『デモクラシー』を見る。
これは,西ベルリン市長から西ドイツ首相になった社民党のブラント(鹿賀武丈)と,その秘書で実は東ドイツのスパイだったギヨーム(市村正親)との話で,一種の演説劇だった。
この演説劇を成立させたのは,鹿賀らの台詞が堂々としていることで,立派であった。

首脳側近にスパイがいたというのは,結構あることで,ゾルゲ事件の尾崎秀実は,近衛首相のブレーンの一人だったし,60年代にシリアの国防大臣がイスラエルのスパイだったというのもあったはずだ。
本来スパイというのは,二重スパイ的性格があり,二重スパイでないと情報は取れないのである。
そう考えると,スパイというのは情報の交換装置であることが分る。
この劇では,西ドイツの情報が東に流されたことが主に描かれているが,本当は東から西への情報も流されていたはずだ。でなければギョームが優秀な秘書として業務を遂行できなかったであろう。

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コメント

  1. トマトマ より:

    私も
    見ていてゾルゲが頭を過ぎりました。TBさせて頂きます☆

  2. 「デモクラシー」05.3.23マチネ

    「デモクラシー」ル・テアトル銀座で観てきました~{/fuki_oshirase/}
    でもその前に四季HPを見て、気になっちゃった事をカキコ!
    ■保坂さんがマンマのドナじゃない{/atten/}最近あんま詳しくないから
    誰がどこ行ってるって知らないけど、ドナから居なくなったのって初?