『非行少女ヨーコ』の後、横浜に戻り「アフリカン・フェスタ2009」
去年、横浜での「アフリカ開発会議・TICDAⅣ」の関連イベントで、従来は日比谷公園で行われていたが横浜で初めて行われ好評だったので、今年もイベントだけがあった。昨年の「TICADⅣ」には、私も高校生ミュージカル『やし酒飲み』で参加したのだ。
メイン・ステージでエチオピアン。ダンスをやっているが、エチオピアのポピュラー音楽は、きわめて日本的である。
理由は、ハイラ・シラシエ皇帝が日本のキャバレー音楽が気に入り、バンドを招聘したりしたので、エチオピア音楽は1950年代の東映の音楽のようなのだ。
ダンスは、2時間もあればできる程度のレベル素人芸。
赤レンガ・ホールで、ピーター・バラカン、萩原和也、鈴木裕之のビデオDJ。
西アフリカの音楽大国マリの特集で、伝統楽器コラの名手トゥマニ・ジャバテから、サリフ・ケイタ、この日ライブがあったアフェル・ボクムまで。
サリフ・ケイタについては、1989年6月渋谷公会堂で行われた初ライブが忘れがたい。
前座の江戸あけみが終わって待望のサリフになった。
だが、余りの迫力と暗さに誰も席から立てたなかったのだ。サリフは王族の生まれなのだが、アルビーノ、つまり白子だったので家族からも差別されストリート生活を送り、そこからミュージシャンになったという経歴で、底知れない暗さと力強さが混合している。
マリの音楽は、伝統的なものを生かしつつポピュラー化するもので、きわめて多様である。セネガル、ギネア等から見れば、ダサいということなのだそうだが、そこが魅力でもある。
ライブは、ボクムの他ギターとパーカッションの3人で、ここでも日本の盆踊りのようなメロディーが再三出て来るのには驚く。
アフリカと日本は意外なところで繋がっているのかもしれない。
やはり、ジャバテらのコラの音色は素晴らしい。
会場で、北中正和さん、真保みゆきさんらの「ミュージック・マガジン」のライターを見かける。真保さんを見るのは随分久しぶりだった。