『ミュージック&リズムス 音の旅団 総決起大会』

今、横浜では「国際舞台芸術見本市・TPAM」が行われている。
今までは、東京池袋の東京芸術劇場を中心に行われていたが、このたび神奈川芸術劇場ができたことを機会に横浜でやることになった。
その関連イベントとして、「ミュージック&リズムス」も東京から横浜に場所を移してやることになった。
これは、アーチストと地域の子供たちが楽器作りから初めて音楽の共演をしようというもので、3年前に金沢区で高校生ミュージカル『やし酒飲み』を演出した田村光男がやってきたものである。
今回は、横浜の子供を探してほしいとの依頼を受けて、旭区の子供たちを紹介した。

2月17日の6時過ぎに会場の県民小ホールに行くと、子供たちに竹でできた楽器の使い方を、鬼太鼓座の人が教えているところだった。
それが終わり、田村が長い竹に砂を入れた楽器を動かし始めて共演は始まる。
冒頭は子供をはじめ、鬼太鼓座、梅津和時、バンブー・オーケストラ等全員の音出し。
それが、梅津、さらに鬼太鼓座等のソロの披露になって最後は、再び全員の合奏で終わる。
終了後、田村に「明日は変わるのか」と聞くと、
「メンバーも変わるからね。相変わらずこんなことして遊んでいます」との答え。

翌日の18日は、仕事で少し遅れて行くと、すでに始まっていて、おおたか静流、鬼太鼓座、梅津、さらに越智ブラザース等と子供共演は昨日と同じ。
終了後に田村に聞くと「今回のテーマは5音音階だ」そうで、どうりで梅津とおおたかがやったデュエットは、東北の南部地方の子守唄のように聞こえた。
南部地方の子守唄は、松平頼則の曲で「南部地方の子守唄による変奏曲」というピアノの名曲があり、これは坂本竜一の『ラスト・エンペラー』のテーマに酷似している。多分、クラシックの秀才坂本竜一は、松平の曲をヒントにしたのだと思う。

ともかく、このイベントが良いのは、ユーモアと抒情性があることである。
普通異なるジャンルの音楽の共演と言うと、テクニック争いのギスギスしたもにになりがちだが、ここにはそうしたものはなく、リラックスしてそれぞれのジャンルの一流のアーチストの共演を楽しむことができた。
また、同時に子供たちも楽しみつつ、大きな刺激を受けたはずだ。
今回は、スタッフや参加者に、3年前の『やし酒飲み』の人たちが多くいて、久しぶりでお目にかかれ、その意味でも楽しかった。
帰りは、中華街で友人と飲んで帰る。

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