南区に住んでいるので、黄金町近くで飲食することがあるが、すると必ず出るのが、松沢成文神奈川県知事、中田宏横浜市長の悪口である。
黄金町の京浜急行のガード下の「売春街」を撤去したことに対する不満、悪口雑言である。
確かに、黄金町のガード下は、見て愉快な風景ではなかっただろう。
だからと言って、あの売春街を撤去したのは、愚作以外の何物でもない。
松沢氏、中田氏をはじめ、東京杉並区長の山田昭氏など、松下政経塾出身の政治家は、どうやら世の中、町ををきれいにしたいように思える。
多分、それが文化的と考えているのだろう。
だが、文化的とは物事をきれいにしたりすることだろうか。
確か、太宰治が、戦後すぐに「文化的とは決してハイカラになることではなく、本物とニセものを見分ける能力を身に付けることだ」と言ったと思う。
それにならえば、文化的とは、様々な文化、文明、民族、人種等の違い、多様性を認めることだと思う。
もし、文化を物事をきれいにし、統制、統一することが文化的だとすれば、今最も文化的なのは、「将軍様」がすべてを統一し、美化している北朝鮮だと言うことになってしまう。
北朝鮮に行った人の話では、平城はとてもきれいな町で、余計な看板もネオンも、落書きもポスターもない映画のセットのような都市だそうだ。
そんなところに住みたいとはとても思えない。