『十兵衛暗殺剣』

1964年、東映京都の近衛十四郎主演の柳生十兵衛シリーズ最終作。
柳生新陰流に対して、大友柳太郎の幕屋大休が正統派新陰流を名乗って江戸に乗り込んできて、柳生道場を挑発し、根拠地の琵琶湖に逃げる。
十兵衛は、師範代内田朝雄以下10人を連れて琵琶湖に行く。
大友らは、湖族(海賊の湖版だろう)の助けを借りて十兵衛らと戦う。
勿論、最後は近衛が勝つが、その勝利は「骨を切らせて肉を切る」と言うもの。
内田朝雄らも全員殺され、近衛も大友に左手に小柄を刺されるが、その反動で大友を頭部から切り落とす。
リアルな時代劇として、とてもよく出来ていた。監督は倉田順二。

この前に、加藤泰監督で、見たことがなかった『喧嘩辰』を見るが、あまり面白いものではなかった。明治時代に大阪で人力車夫をしている辰、内田良平の喧嘩人生を描くものだが、ヤクザ映画としては過渡的なものだろう。
これも1964年製作で、この頃から東映は、チャンバラ時代劇からヤクザ映画に変わっていく。
ラピュタ阿佐ヶ谷

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