『こわれゆく女』

5月にイメージ・フォーラム等で約20年ぶりにジョン・カサヴェテスの代表的作品が公開されることになったが、その1本である。
1975年に公開された、ジーナ・ローランズとピーター・フォーク主演の作品で、ジーナは次第に精神を病んで行く女を演じている。
夫のピーター・フォークは土木監督で、ジーナはその妻、3人の子持ちだが、時として狂騒的になり、ついには精神病院に入る。
半年後、無事退院してくる。
そこでも、まだ精神は不安だが、夫や子供に囲まれて、日常生活を送って行こうとする。
勿論、それで完全に治癒したかどうかは分からない。

ここでのジーナ・ローランズの演技はすごい。
アカデミー賞の主演女優賞候補になったほどのものである(この時の受賞者は、『アリスの恋』のエレン・バースティン)。
当初、カサヴェテスは、戯曲として書いたそうだが、ジーナが「毎日、こんなシリアスな演技をすることは到底無理」と言うので、映画にしたもの。
確かに、ここでのジーナ・ローランズの演技はすごく、まるでドキュメンタリーのように見える。
カサヴェテス作品の中でも代表的と言われるものであることは、間違いないだろう。
5月下旬からシアター・イメージフォーラム等で全国順次公開予定。

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