渋谷の宮益坂で、原田尊志さんがやっているCDショップ「エルスール」が開店15周年を迎え、そのパーティーがあったので、青山まで行く。
この辺は、まったく地理不案内なところで、地下鉄神宮前駅を降りて方向がわからず、ビルの駐車場の案内の小父さんに聞き、意外にもすぐに近くだった。
やはり、人に聞いたほうが早い。
以前、この近くの青山劇場やスパイラル・ホールによく来て、その度に方角を間違ったことを思い出す。
会場の「なるきよ」という店は、特に有名でもないらしいが、それなりで、普段は立ち飲みと座敷の店らしい。
すでに20人くらいがいて適当に集まり飲んでいる人は、音楽業界の人たちのようで、まったく知らない。
知っていたのは、店主の原田さんとサラーム海上さんの他、ミュージック・マガジンの高橋修編集長や栗原君くらいだった。
こういう世界もあるのかという不思議な感じでだった。同時に1960年代にイギリスの映画監督ジョン・シュレシンジャーがジュリー・クリスティーを主演で作った『ダーリング』や、かの有名なフェリーニの『甘い生活』を思い出す。もちろん、レベルは格段の差があるが。後にシュレシンジャーは、アメリカに行き、『真夜中のカーボーイー』を作るが、エイズで死ぬ。ゲイだったらしい。
帰りは、下り坂なので、渋谷まで歩いて下りる。
この辺も、ヒカリエの出現で随分変っているが、東急がかなり土地を買収してビルの敷地にしたところもあるように思える。
エルスールは、かつて1980年代は東京や横浜にも、雨後の筍のごとく数多くあったワールドミュージック系のCDショップの数少ない生き残りで、多分今首都圏では、今はここぐらいしかないだろう。
今後も、長く頑張って営業してほしい。