2020年に、東京でオリンピックが開催されることが決まり、一部で大騒ぎしているようだ。
だが、私はこれに賛成できない。
理由は、フクシマがどうこうと言ったことではない、誘致、開催の動機が不純だからである。
すでに皆忘れていることだが、もともとこの五輪誘致は、石原慎太郎都知事が、自己の都政の行き詰まりや問題追及を逸すために始めたことだった。
だから、前回の誘致運動の時は、巨額の誘致ビデオ費用や自分の息子の絵画の利用なども問題にされた。
それも結局は、誘致の動機に不純なものが感じられたからである。
だが、今回、東京に決まるとマスコミ初め皆、大賛成になってしまったのは、どうしたことだろうか。
日本人と言うのはそういうものだ。
「物事が始まるまではいろいろ文句を言うが、決まってしまえば、皆ついてくる、むしろ国民の方が熱狂してしまい我々の尻を叩くようになる」
というようなこと言ったのは、明治時代、日清戦争時の外務大臣の陸奥宗光（『蹇蹇録』）だが、それは今も変わらないのだろうか。
要は、アジア的共同体では、集団的に農業が行われ、大規模灌漑等の施設作りには、大労働力の動員が必要なので、集団的に行動するというものなのか。
石原慎太郎は、五輪決定後は、あまり出てこず、発言も見られないないのはどういうことなのだろうか。
結局は、本当は五輪に大して関心がなかった、来ようと来まいとどうでもよかったのではないだろうか。