『赤線基地』

1953年の東宝映画、監督は谷口千吉で、脚本は谷口と怪獣映画の脚本も多い木村武。
10年ぶりに、故郷の村に復員兵の三国連太郎が戻ってくる。
村は、富士さんの麓で、米軍の基地になっていて、町には兵士の慰安施設ができ、多くの女が働いているが、彼女たちをガールさんと呼んでいる。
要は、パンパンやオンリーのことだが、米軍基地に依存している村では、間接的に表現しているのであろう。
三国は、10年前に出征して満州にいたということは、シベリア送りになってやっと帰還して来たのだろう。
友人で学校の教師をやっている小林桂樹と再会した夜、小林の父の十朱幸雄が、小林と三国の妹の結婚を白紙にしてくれと言ってくる。
三国の村は、米軍にすべてを提供しているので、そんな村の娘を嫁に迎えることはできないというのだ。
事実、戦前三国が住んでいた離れには、オンリーの根岸明美に貸していて、家の大きな収入源になっている。
祖父の高堂国典は言う。
「この土地は、昔は軍隊のものだったが、今は米軍だ。この次はどこだろう」
現在は、自衛隊の東富士演習場である。
土曜日の夜、町から大挙して押しかけてきたパンパンの群れの中に、三国はかつての恋人の中北千枝子を発見する。
翌日、三国は村を出て、東京に行くバスの乗る。
すると根岸明美も、オンリーをやめて村を出て行くためバスに乗っていたのである。
中北千枝子の若作りがおかしいが、製作の田中友幸の奥さんなので、仕方のないところか。
日本映画専門チャンネル

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