宝塚の大ヒットミュージカルだが、初めて見て、「やはりミュージカルは音楽だ」と思った。
この音楽は非常に良く、同時に1970年代的な懐かしさも感じた。
パンフレットを見ると、二人の音楽家は、欧米でヒット・ソングの作成にあたっており、1970年代的な16ビートが快い。
この16ビートの劇判音楽は、日本でも林光が、黒テントの劇や増村保造の映画の音楽でよく使ったもので、非常に懐かしい気がした。
話のどこまでが史実に基づいたものかは私には分からないが、かなり忠実なものだと思う。
宝塚の歴史で見れば、欧州の王朝物ということでは、『ベルサイユのバラ』の系列にはいるが、大きく違うところがある。
それは、主人公は宝塚なので一応男役の黄泉の国の王トートとなっているが、筋立てとしては、女王エリザベートの一生であり、女性の自立の劇になっていることである。
そこがまさに時代的で、女性の時代の現在に大きく受けた所以だろう。
最後、アーナーキストの男に刺殺されるが、これも事実のようだ。
東京宝塚劇場