月曜日の毎日新聞に、音楽評論家の瀬川昌久さんが以下のように書かれたそうだ。
瀬川昌久先生は、東京に生まれ、弟は先日亡くなられた映画監督の瀬川昌治氏であり、お二人とも秀才で、東大卒である。
学徒出陣で海軍に行かれたのち、戦後は東大に復学し、卒業後は富士銀行に入られて、最後は取締役を務められた。
戦前からジャズのSPを収集されていて、戦後すぐに米国に仕事で行かれ、ニューヨークではカーネギーホールで、チャーリー・パーカーの演奏も見たとのこと。
大変恵まれていたのだと思うと、この時は戦後で銀行も大変だったようで、食費を削ってレコードを買い、コンサートに通っていたとのこと。
私が、瀬川先生の名を知ったのは、『スイング・ジャーナル』でだが、別に本業のある方とは知らなかった。
先生がすごいのは、ポピュラー音楽全般に深い知識をお持ちで、その上で的確で鋭い、だが暖かい批評を書かれていることなのである。
すぐに感情的な批評を書いてしまう私などは、よくよく注意しなくてはいけないことである。
私は、中村とうようさんのご指名で、瀬川先生が企画された民音の「服部メロディー・イン・ジャズ」の批評を『ミュージックマガジン』に書いたことがある。
非常に優雅で、昔のジャズの良さをよく反映していた企画で、大変素晴らしいイベントだった。
やはり、実際に戦争に行かれた方の言うことは、マンガの世界でしか戦争を知らず、勝手なことを言っている連中とは言葉の重さが違うが、安倍晋三や小池百合子、それに橋下徹らは読んでいるのだろうか。
なんとしても読ませたい記事である。