岡田真澄と結婚した女性の一人に藤田みどりがいる。
劇団雲の女優で、岡田も一時在籍していたので、一緒になったのだろう。
彼女の映画では、藤田敏八の『八月の濡れた砂』が有名で、なかなか美人だったと思う。
彼女のお姉さんは、渋谷の旧リキ・パレスの近くでクラブをやっていて、一度だけ行ったことがある。
私の小・中学時代の同級生にTというのがいて、そいつがそのお姉さんに惚れていてクラブ通っていて、ある年のクリスマス・イブに連れて行かれた。
だが、そのお姉さんは、実は結婚していて、それは私の大学の劇団の先輩だったのである。彼は、独身と思っていたので、大いにがっかりしていた。
世の中は狭いと言うか、実に驚いたものだ。
その友人は、その翌年30代で突然死んでしまった。
男の私が言うのも変だが、可愛い顔をしたやんちゃ坊主で、大学時代から多くの女性と交際があり、死んだときも、年上の女性と同棲中だった。
「したいことをした」、かなり自由な人生だったと思い、友人の冥福を祈った。