『拝啓天皇陛下様』 2006/7/29 映画 渥美清主演、天皇を心底敬愛し、軍隊に一日でも長くいたいという無知蒙昧な気のいい男を、戦友の小説家長門裕之の目で描く。 かの勝新と田村高広の『兵隊やくざ』とも同様の関係。 戦後住む、東京近郊の引揚者住宅がすごい。 昭和30年代まではあったが、木造のバラックのような共同住宅。 最後、千住の通りで、酔った渥美はトラックに撥ねられて死ぬ。 フェリーニの『道』のごとく、自分たちが捨ててきた過去、「こういういい男もいたんだな」という悔恨が表現されている。