元学校関係者から掛かってきた電話は・・・

先日、大学の後輩で、横浜市の学校関係者から電話が掛かってきた。

「これで横浜の教育界も明るくなるだろう」と言う。

「なんのこと・・・」と聞くと、教育委員の今田忠彦氏が今期で任期切れで、再任されないというのだ。

今田忠彦さんは、私が港湾局の管財係長の時、経理課経理第二係長だったので、顔は知っていた。

この経理第二係長は、「財政局の植民地」で、係長は必ず財政局で係長試験に受かった者が来ていた。その理由は、担当が港湾局の埋立事業会計なので、その剰余金を財政局に還元させるのだといわれていた。当時は、もう埋立事業も収束に向かっていたので、そう余裕はなかったと思うが、それでも埋立事業会計は、打ち出の小槌だった。

年度の途中でどうしてもやらねばならない事業が出来て、会議でさんざ揉め、どこにもやりようがない時、経理課長は大抵に言った、

「埋立会計で・・・」

今田氏が港湾局で何をやっていたのかはよく知らないが、順調にご出世されて高秀市長時代に、総務局長になられた。

へえという感じだったが、人事に疎い私には、その裏に何があったのかは知らない。

そして、2003年に退職後、教育委員にご就任された。

当時、私は教育委員会の中央図書館担当部長で、委員会で全教育委員と部長職との会議が行われた。

会議終了後に、久しぶりに今田氏にお会いすると、

「指田さん、今年は何の年か、ご存じですか」と聞かれた。

「今年は日露戦争100年なんですよ、私は毎月15日には靖国神社にお参りしているのです」とも言われた。

あそうなの、としか思えなかったが、その後の今田氏のご活躍については、私が書くまでもないだろう。

私の知り合いには、「横浜市の公立中学は教科書に育鵬社のを使っているので、わざわざ私立中に入れた」という者もいた。

実は、私は「教科書問題」には、左右のご意見には反対で、「もし教科書で児童の思想が決められるとれば、そこに児童の主体性はどこにあるのか」と思えるからである。

ひどい教科書で児童が馬鹿になれば、それは教科書の性なのかということである。

私の体験でも教科書から影響を受けたことなど、ほとんどない。

そういえば先日、東京新聞に、教育委員会の伊東裕子人権担当部長が、「原発事故で避難して来た生徒へのいじめ問題」で、被害関係者に謝罪している写真が出ていた。

一方、横浜市の人事異動の中では、今田忠彦氏のご退任が出ていた。

14年間の任期大変にご苦労様でした。

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コメント

  1. 弓子 より:

    「日本史はこんなに面白い」で半藤一利さんが
    鴨下信一さんとの対談で、鴨下さんが、
    終戦の時に教科書の黒塗りをした話をされた話題になり、

    半藤さんが
    調べてみたら、GHQの命令でなく
    日本人が自主的にやっていたようですね。

    と語っておられてますね。

    他の話題でも
    敗戦から3ヶ月に「ローマ字採用論」を一部で
    取り上げた話し(こちらは聞いたことありましたが)

    あの志賀直哉氏が 21年4月の『改造』に
    「日本語を廃止し、フランス語を国語として採用せよ」
    と真面目に書いている。

    の内容にはビックリしました。
    漢字、平がな、カタカナ、各書体を駆使する
    わが日本文化って誇らしいです。

  2. 志賀直哉の日本語廃止論は有名です。彼は意外にも西欧派だったんですね。

    ただ、漢字はもちろんですが、平仮名、カタカナも中国語からきています。日本文化は、他国の文化を上手く取りれて、日本流にしてしまうところにあると思います。
    野球も、アメリカのベースボールとは異なるスポーツになっていると思います。

  3. 弓子 より:

    いつも為になる、お話を有難うございます。

    遅くなり、恐縮ですが
    森共学園の時のレスも、有難うございました。

    指田様のブログに、お伺いするのは
    じてんを、ひもとくのと、似たような気持ちになり
    拝見するたびに、お勉強になります。

    私には敷居が高いのですが
    「大衆」とついてるのが、
    近寄りやすく、投稿の勇気がでてまいります。