先日放映された吉田喜重の『血は渇いている』に、新聞記者役で毒蝮三太夫(当時、石井伊吉)が出ていた。そして、タイトルでは脇に劇団山王となっていた。山王は当時彼が所属していた劇団らしい。
昔は、役者の脇に劇団名が書かれていた。
東野英次郎・俳優座、宮口精二・文学座など。
他に俳優グループとして、河津清三郎らの第一協団、佐田啓二らのまどかグループ、さらに久我美子、岸恵子、有馬稲子らのにんじんクラブなどがあった。
毒蝮は、東京でも大森の、いわゆる城南地区の生まれで、これは下町出身の人間が多い芸人の中では異色である。同じく、城南地区の出身者には、下丸子の立川談志、大井町の石橋蓮司らがいる。下町の人間とどことなく違う感じがするのは私だけだろうか。