毎日映画コンクール優秀作品で、監督平山秀幸で見ていなかったので、見に行く。
公立中学教師の長塚京三の活躍を描くもので、少々かっこよすぎる。
彼の教育法はかなり独自で、管理的なところと自主的なところを合わせたようなもの。
学級内を班に区分し、そこで議論させて決めるというもの。だが、美術教師で放任主義の藤田朋子からは、「隣組みたい」といわれる。
教頭は藤田敏八で、校長は奥村公延とあまりやる気のない、事なかれ主義の管理職。英語教師が谷啓で、生意気な生徒とけんかになり殴って退職してしまうが、彼が一番同感できた。
生徒の喫煙、万引き、自殺などいろいろあるが、常に長塚は管理的態度で臨む。また、自分の娘は優秀なため、いじめにあい、ついには動物小屋に火を付けようとし、最後は家でしてしまうが、何とか戻ってくる。
この自由放任か管理かだが、私は、生徒のレベルによると思う。
私の知り合いで、文京区の中学の校長をやっていた人がいるが、その中学は非常に優秀で、運動会や文化祭などを全部生徒たちがやってしまうとのことだ。その方は、教師が楽をしたいためだと言っていたが、そうできればよいと思う。
都立日比谷高校では、なんと1年から2年への組替えまで生徒たちにやらせていたとのことで、自分たちで好きなもの同士で組を作ってしまったのだそうだ。
要は、生徒のレベルが高ければ自由放任も可能だが、それなければ管理主義にならざるを得ないということだろう。
川崎市民ミュージアム