国立映画アーカイブは、ロシア・ソビエト映画祭で、結構見ていない作品があるので、行くことになるだろう。
最初は、1918年の10月革命の日々を描いた『最後の夜』。
場所や時間はよくわからないが、革命側と権力側の対立、闘争が描かれ、最後は軍隊の行動が焦点となる。
そこでは、「革命派のボルシェビキを撃て」という軍の指導者に対し、兵士から質問が出る。
「土地は我々のものになるのか」 指導者は言う「法で決める」
それに対して、革命派の軍人は言う、
「レーニンは言っている、平和と土地とパンを!」だ。
一挙に兵士たちは革命派になびき、指導者に銃を向ける。
1937年の製作なので、まさにスターリン時代で、レーニンの名によるスターリン主義が謳われている。
ロシア革命は、20世紀最大の事件で、その影響は日本では、「アナ・ボル論争」と言われ「アナーキズムなのか、社会主義なのか」の反体制派の議論に結論を出した。
また、後の5か年計画の成功は、日本の陸軍の統制派と岸信介を代表とする革新官僚に多大な影響を与え、国家総動員体制を作り、太平洋戦争に突入する。
これは、野口悠紀雄が言う「1940年体制、護送船団方式」となって1970年代まで続くことになるのだ。