本来、祭りは・・・

このところのテレビは、徳島の阿波踊り問題で大騒ぎである。結論から言えば、市長のやり方は、気持ちはわかならいではないが、やり方が拙速すぎたと思う。

県庁所在地とはいえ、人口25万人の徳島市にとって3億円の赤字は大ごとだろう。それを解消して運営したいとの気持ちは分かる。だからと言って、最大のクライマックスの「総踊り」をすぐにやめるというのは、踊っている側が納得するわけがない。だから、運営の変更は、時間をかけて踊り手たちと話し合って行うべきだったと思う。

だが、もともと祭りは、本来その共同体の構成員が、自分たちの農業の豊作や、疫病の退散、平癒等を祈るもので、自分たちのみのものだった。それが、芸能的な意味ができると構成員以外の観客が生まれ、見物が来るようになり、最後は観光用のものになってしまう。

それが悪いとは言えないが、そうなると祭祀的な意義や祈りはなくなり、ついには事業の結果の黒字、赤字の問題になってしまう。堕落というしかないが、今の世界中の祭りは、みなそうしたものだろう。

阿波踊りは、意外にも映画になっていて、マキノ雅弘は『阿波の踊子』として何度も映画化している。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. 弓子 より:

    文字が右からなのがレトロです。
    高峰秀子は、もう大人の女優さんの時代になっているのですね。
    長谷川一夫とのお二方
    キャスト名みて分かったぐらいで
    イメージが随分と違って見えました。

    阿波踊り、田辺聖子夫妻や、瀬戸内静寂さんが
    嬉々として参加していた様子を
    マスコミから知っていた頃が懐かしいです。