連日、暑くて外に出ても仕方がないので、金曜日からずっと高校野球を見た。
もちろん、金足農業高校の投手吉田を見るためである。一人の投手を見るために高校野球を見るというのは、太田浩司以来である。三沢高校と松山商業の太田・井上の投げ合いは見ていて、終わると新宿に集まっておだを上げて以来だから、49年ぶりになる。時の経つのは実に早い。
普段は野球にまったくの関心のないらしい斎藤美奈子も東京新聞で「平成最後の百姓一揆」と書いているので、彼女も見たのだろう。百姓は差別用語ではないことは、故網野善彦先生が明らかにされていることであり、ひゃくしょうは、ひゃくせいだそうで、元は百もある職業の一つとの意味だそうだ。
吉田投手は、最近の高校生には珍しく、短足胴長で、投球の時の重心が非常に低い。昔、右投手なら、右膝にグランドの土が付くのが良いと言われたが、吉田投手はそれに近く、ぐっと重心を下げて投げてくる。近年は、背が高くなったので、高校生でも阪神のメッセンジャーのように上半身の力で投げ下ろしてくる投手が多い。だが、吉田君は違って、低い重心から投げて来て、元巨人の桑田によく似たフォームで、非常にコントロールが良い。
50年前の太田浩司と吉田君が大きく違っているのは、太田が、高校時代は一切変化球が投げられなかったのに対し、吉田君は多彩な変化球を駆使していることだ。
元阪神の江夏も高校時代は変化球は全く投げられず、それでもプロ1年目は13勝したが限界だと思い、2年目のキャンプでカーブを覚えたそうだが、今と昔は大いに違い、高校野球も進歩しているのである。
吉田君の将来だが、大学等には行かず、すぐにプロに入って活躍すべきだと思う。
良い投手はすぐにでもプロでやるべきで、そうしないと江川卓のように、大学等で遊んでしまい、プロ入りした時は、もう下り坂ということになってしまうからだ。
ぜひ、阪神に入って金本監督の窮状を救ってもらいたいと思う。
コメント
金足は、他校の強豪校のように
優秀な生徒を全国からスカウトされた集団と違ってましたし
東の人たちって、どうしても東や北の方に応援する傾向あるように感じました。
ダルビッシュの試合ごのインタビューのとき
肩から何やらつるし腕をあてがっていたので
何事かと思ったら
投手は、みんな、あぁして冷やすのだよ。
と教えてもらい、恥ずかしながら初めてしったことでした。
吉田投手は、脚も相当大変だったようで気の毒でした。