『ロマンス娘』

NHK・BSで、ひばり、チエミ、いずみの三人娘映画特集で『ロマンス娘』を見る。
封切り時に見ているはずだが、途中の三人のショー場面と最後の、宝田明、江原立よし、井上大助の相手役と二人乗り自転車でサイクリングに行く場面しか憶えていない。
確かに、孤独な大富豪小川虎之助の孫娘をめぐる詐欺師森繁久弥の話など、実に古臭くてくだらないから仕方ないのだが。
結局、ショー的な場面が私は好きと言うことのだろう。
この前の『ジャンケン娘』は、数年前に放映されたときには、ほとんど憶えていたのに、この差は大きい。

三人娘の中では、昔は古臭く見えて一番嫌いだったひばりが圧倒的に上手くて、今は一番好きである。
雪村いずみなど、ただの素人であり、ある意味で今日的タンレントである。
三人娘で、最も才能がなかった(と本人も認めている)雪村いずみが生き残っているのは、その性だろう。

三人の男の中では、井上大助のみが若くして死んでいて、他の二人はご存命であるのは、誠に慶賀に耐えない。
なんといっても、ひばりの死は大損失だったと思う。
改めてご冥福をお祈りしたい。

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