『十代・恵子の場合』を見ていて思ったが、日本映画の1970年代前半は、秋吉久美子時代だったが、末から1980年代前半は森下愛子時代だったのではないか、ということだ。
映画『サード』での森下愛子は、実に可愛いい美少女だった。
それが、ヌードになり、最後は峰岸徹に暴行され、性的興奮の演技をしたのだから、その印象は強烈だった。
だから、永島の夢の中で、同じ仲間の女の子だったテニス部の志方亜紀子が出てきて、「新聞部(森下のこと)は結婚をしてお嫁に行っちゃったわ」と言うと、
永島敏行は、「新聞部、裏切ったな」と言う。
ここは、実に青春のはかなさ、悲しさがとても上手く表現されていたと思う。
その後、永島敏行の台詞そのままに、森下は、ロリコン歌手吉田拓郎の妻となって、我々の前から姿を消すのは、誠に残念なことであった。