「今日は、なんにちだったっけ」

1966年、大学に入ったとき、英文科だったので、当然英会話の授業があった。
講師は、NHKでも英会話をやっていたヘンリー・ザバテロ氏の奥さんのザバテロさんだった。
五十嵐新次郎などは、「バテちゃんで、ばてちゃだめよ」などのつまらない洒落を言ってた。
当時、ろくに授業に出ていなかった。
この英会話の授業も面白くなかったが、ただ聞いていれば良く楽なので出席していた。授業は、ほとんどおばさんが一方的に話すだけで、こちらは何もすることがほとんどなかった。

だが、ある日授業の最後に、ザバテロさんは、こういうことを言った。
「日本とアメリカは、戦争もしたことがあるが、やはり仲良くしなくてはいけない」
あれ、このおばさんはいったいなにを言っているんだ。
考えると、その日は12月8日だった。
「そうかアメリカ人は、まだ12月8日を忘れてはいないんだな」と思った日だった。

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コメント

  1. Unknown より:

    Unknown
    >「そうかアメリカ人は、まだ12月8日を忘れてはいないんだな」と思った。

    確かにそう。私はアメリカではなくイギリスに留学したのですが、日本に負けた屈辱って凄いらしくて、日本軍と戦って捕虜になった連中は「恨み骨髄」と言う表現がぴったりでした。

    それよりも驚いたのは、彼らが昭和天皇の名前だけでなく、皇后様の名前まで知っていたこと。

    日本人の私でさえ知らなかった皇后様の名前を「ナガコ」と言われた時はびっくり仰天でした。