「かっぱじめ」とは 『女の警察』

小林旭主演で、日活の末期の1968年に作られた銀座のクラブのマネージャーを主人公とする作品。
人事部長兼保安部長の旭は、女をスカウトしたり、様々なトラブルを解決したりして、銀座で「女の警察」と呼ばれている。
原作は、梶山季之で、脚本は中西隆三、監督は江崎実生。
歌手の青江三奈もホステスの一人として出てくる。

大学時代の友人で雑誌記者が事故死したことから、旭は、その背景にある新幹線をめぐる汚職事件に迫ることになる。
友人の妻となっていて、クラブのホステスだったのが十朱幸代で、彼女の父親の十朱久雄もクラブのオーナー役として出ている。
悪役は、内田朝雄、内田稔、富田仲次郎、木島一郎、藤竜也など。
梶芽衣子、藤竜也など、ダイニチ映配時代のメインの連中も出ているが、ここではほんの脇役で、旭の貫禄の前にはほんのチンピラである。
梶は、前名の大田雅子。

カッパじめだが、富豪でエロ親父の加藤嘉が、クラブのホステスで逃げた牧紀子を形容する台詞である。
「あいつは、カッパじめなんだ、分かるだろう、絶対に探してくれ」

日活末期なので、ベッド・シーンもあり、二回目の旭と牧紀子とのでは、かなりきわどいところまでする。
旭は言う、「あいつが探せと言った理由がわかったよ」
すると牧紀子は、「私がそんなだなんて恥ずかしい」
当時は、まだそういう女性であることは恥ずかしいことだったのである。
今考えると信じがたいことだが。
このカッパじめとは、公開時に見て以来、ずっと「なんだろう」と思っていたが、どうやら「ミミズなんとかとか、なんとか天井」のことらしい。
日本映画専門チャンネル

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