パンツ・スタイル全盛

今や、ジーパン、ジーンズ、スラックス、その他女性のパンツ・スタイルが全盛のようだ。
最近では、むしろたまにスカート姿の女性を見ると、はっとしたりする。
いつから、こんなに女性のパンツ・スタイルは一般的になったのだろうか。
1980年代、歌手中森明菜がやや不良少女風のジーパン・スタイルを流行らせたあたりが起点だったのではないか。
1991年に、富士山の麓にあった英語研修施設に3ヶ月間入れられたことがある。
そのとき、台湾の青年たちが、そこにきた。
その中で、20代の女性の格好が、ほとんど中森明菜的ヘアー・スタイル、セーターに明菜的不良ジーパンなのであった。
台湾でも中森明菜の人気はすごかったらしい。

さて、今から約40年前、私が大学の劇団に入ると1年上に恵子さんという女性がいた。
ルックスも、クラウディア・カルディナーレを思わせ、また大柄でスタイルもかなり肉感的だった。
芝居の公演の日が近づくと我々は、昼休み身体訓連や発生練習を集まってやった。

ある日の午後、恵子さんは身体訓練のためジーパンに着替えて、21号館の屋上で訓練をやり、時間がなかったので、そのままの姿で午後のフランス語の授業に出た。
すると、男のすべての視線が彼女のお尻のラインに集まってしまい、授業の集中が多いに妨げられたそうだ。

授業終了後、彼女は「この次からはスカートで出て来るように」教授から言い渡されたそうだ。

40年前は、そのくらい女性がヒップ・ラインを男の目にさらすのは稀なことであり、はしたないとされていたのである。

今のパンツ・スタイルの全盛は、日本人が全員性的発狂に陥ったのだろうか。
いや、そんなことはない。
これもある種の解放であり、人間性の回復なのだ。

パンツ・スタイル万歳。

ブラジル生まれの日系二世のイレーネ・松田先生によれば、ブラジルで男性が女性を見る、あるいは女性が男性に見せたいのは、女性のお尻の大きさ、形の良さだそうだ。
日本も次第にブラジルに近づきつつあるのだろうか。これは大変喜いことだ。

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