先日、杉田の商店街を歩いていたら、布団屋があった。
この数十年間で、極めてその数が減少したものの一つが布団屋だろう。
昔は、町内に1軒くらいあったが、今ではほとんどない。
理由は、勿論生活様式の西洋化で、ベッドになったからだろう。
私が生まれ育ったのは、東京池上だが、そこは下町だったので、布団屋があった。
その主人は、昼間から酒を飲んで町をふらふらしているような人間だったが、店は繁盛していた。
彼は、布団屋というより結婚の仲人業のような人間で、そこら中の男女を紹介し見合いさせて、結婚させてしまうのだ。
そして、結婚の暁には、自分の店から布団一式を購入させるのだから、きちんと商売にもなっていたわけである。
こうした町の結婚仲介者がなくなったことが、今日の結婚率の低下の一因なのだろう。