磯子駅前にゲオが出来て登録し探すとあったので、借りる。
高校生のとき、一番最初に買ったLPが、この映画の主題歌『ムーン・リバー』を含む『ヘンリー・マンシーニー映画音楽集』であり、この映画も高校1年の時に見ている。
勿論、意味は全く分からず、その後カポーティの原作を読み、随分違っているのに驚いた記憶がある。
小説の解説によれば、主人公の小説家ジョージ・ペパードのパトロンのインテリア・デザイナーのパトリシア・ニールは原作にはなく、結末もハッピー・エンドではないが、それはすべて映画シナリオの改編である。
さらに、昔見たときには、オドリーとペパードがバーでストリップを見て、ダンサーが脱ぐ、脱がないの会話をした記憶があるのだが、今回のにはなかった。
この辺は、多分昔の公開作品にはあったが、DVD化には、無意味だとして監督が削ったのだろう。
話は、ニューヨークの言わばセレブの生活をジョージ・ペパードの目を通して描くもので、なかなか雰囲気をよく捉えていると思う。
日本でもバブル時代には、アメリカ土産というとティファニーの小物が流行したが、それも今は昔である。
この作品には、奇妙な日本人やブラジルの富豪が出てくるが、黒人は出てこない。
人種差別問題もベトナム戦争も麻薬もない、戦後のアメリカの一番良かった時代の郷愁が美しい。
すでに、主人公のオードリー・ヘップバーン、ジョージ・ペパード、音楽のヘンリー・マシーニも死んでいる。
監督のブレーク・エドワーズはまだ生きていて、奥さんのジュリー・アンドリュ-スとも離婚していないのは、誠に慶賀にたえない。