ジャズベーシスト、バンドリーダーの小野満がなくなられた、78歳。
と言っても、もう知る人も少ないかも知れないが、彼は美空ひばりの最初の恋人、音楽的兄貴であった。
ひばりは、10代のときからジャズのレコードを残しているが、素晴らしい。
以前、ある講座で、名を秘して『アゲイン』を聞かせたが、全員がジャズ・シンガーの歌と思ったが、実は美空ひばりの名唱だった。
勿論、と言うのも変だが、ひばりは英語は読めなかったので、譜面にカタカナで音を書いてもらって歌った。
だが、発音、アクセント、ニュアンスが完璧なのだ。
まさに耳の良さを示すものだが、その彼女に英語とジャズを教えたのが、小野満なのだ。
近年は、バンド・リーダーとして活躍され、その姿はNHKの年末紅白歌合戦で見られた。
ジャズのビッグ・バンドというものも、フロア・ダンス、キャバレー、ダンス・ホール等の消滅で今や、常設のものは少なく、フェスティバル等のイベントが多いようだ。
これも、時代の変化である。