小林旭も大変だったなと思う 『旅がらす事件帖』

千葉テレビで朝、『旅がらす事件長帖』をやっているので見る。
幕府の見附小沢栄太郎の配下の旅回り役の小林旭が、地方で旅回り長門裕之の旅回り一座と共に、悪事を解決するもの。
長門の一座の女は、夏純子、手下は尾藤イサオ、三浦洋一が幕府方の役人の常連。

この回は、旅廻りの女ヤクザ風の松尾嘉代が賭場荒しをしていて、その目的は、悪代官の葉山良二を探して裁くためというもの。

話はどうでも良いが、この時代劇が小林旭主演で、関西テレビで作られたことに興味がある。
さらに、製作は鍛冶昇(国際放映)となっている。
鍛冶は、元は松竹から日活に来て、何本か監督作品もある人。
それが、このときは国際放映の製作になっていた。
国際放映は、いうまでもなく元新東宝だが、この作品は京都の松竹で作られていたらしい。
と言うのも、旧日活系では、三船プロ等を使って『大江戸捜査網』が、東京12チャンネルで放映されていたので、これとは別に関西テレビで、松竹京都撮影所でつくられ、関西テレビとフジテレビで放送されていたのだと思う。
この頃、国際放映には関西テレビの資本が入っていたはずだ。
そして、日活で出るすき間がなくなった小林旭を始め葉山良二、夏純子、長門裕之らの仕事の場を小林が与えたのだと思う。

日活がロマンポルノになった時、石原プロは、『大都会』や『西部警察』等で生きた。
『大江戸捜査網』を活躍の場にした人もいた。
大塚和氏を中心とする人は、えるふプロを作ってATG作品を製作した。
さらに、近代放映という会社を作った連中もいて、映画やテレビ作品を作ったが、いつか潰れたようだ。
この小林旭主演作も、その一つだったのだろうか。
スターが生きていくのも大変奈ものである。

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