いずれ白井が横浜の監督だろう

今、横浜市内は新年の祝賀会が開催されているが、そこで交わされる会話の一つが、「今年の横浜ベイスターズはどうなのか」である。
本来、尾花は能力のある男であり、そう悪い監督ではないと思う。
だが、尾花のような大人しい男は、ベイスターズのような負け続けのチームには向いていない。
星野のような鉄拳制裁が、悲しいことに日本のプロスポーツの下位チームには有効である、少なくとも一時的には。
あるいは、尾花の下に、コーチとして「鬼軍曹」、かつての須藤のような、選手を叩いて奮い立たせるような人間が必要だと思う。
今のベイスターズの一軍には、そうした人材はいないようだ。

だが、今年ベイスターズにとって嬉しい材料がたった一つだけある。
元日本ハムのコーチの白井一幸が、田代の後任として二軍監督になったことである。

白井は、現役時代はほとんど日本ハムのショートで、渋い堅実な選手だった。
コーチになってからも日本ハムにいたが、途中で当時日本ハムが提携していたヤンキースに野球留学した。
戻って来てトレイ・ヒルマン監督を助け、ヘッド・コーチとして優勝に大きく貢献した。
ヒルマンが辞め、そのまま白井が監督になるのかと思っていたが、なぜか梨田になり、白井はヒルマンのいるテキサス・レンジャーズで働いた後、去年日本に戻ってきた。
白井は、なかなか頭の良い、自分の考えをきちんと説明できる男で、本も書いている。

日本とアメリカの野球を熟知している白井は、大変貴重な存在である。
去年、長年バレンタイン監督の下でコーチをやっていた西村監督のロッテが、リーグそして、日本シリーズでも優勝した。
それは、やはり日本の野球を客観的に見る訓練ができた西村の目によるものだろう。
最近、二軍監督から一軍の監督になるケースがある。西村がそうで、阪神の岡田もそうで、これは成功する場合が多い。
企業で言えば、子会社で実績を上げて、親会社の幹部になるようなもので、良いやり方だと思う。
ヤクルトの名捕手古田のように、現役からいきなり監督は、やはり無理があったと思う。
それは、平社員がいきなり社長になるようなものである。

今年もベイスターズは、センター森本の加入と言う大きな好材料はあるが、すぐには成績は上向かないと思う。
そうなると尾花監督に代わり、白井二軍監督が昇格する日も、意外と近いのではないかと私は思うのである。
下位のチームが勝つために第一に必要なのは、相手に舐められないことだが、尾花は、今年は上位チームに舐められずに試合ができるだろうか。それが一番の課題である。

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